女王蜂とローヤルゼリー

ミツバチの巣には、女王蜂、働き蜂、オス蜂の3種類の蜂が住んでいます。
この中で、女王蜂は一匹だけです。
では、女王蜂は、どういう蜂がなるのでしょうか?
実は、女王蜂は、特別な蜂がなるのではなく、卵の時は他の働き蜂と変わりはありません。
違うのは与えられた食事で、それがローヤルゼリーです。
ここでは、女王蜂と、女王蜂の食事であるローヤルゼリーの関係について説明します。

ローヤルゼリーとは

ローヤルゼリーは、働き蜂が花粉や蜜蜂を食べ、体内で分解、合成して分泌した物質で、女王蜂になる幼虫や女王蜂にだけ与えられます。

ローヤルゼリーは、たんぱく質、糖類、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、他の有効成分を含んでいます。

女王蜂が誕生するまで

ミツバチの巣には、普通の六角形の巣以外に、王台と呼ばれる大きな部屋が、巣の房から垂れ下がるようにしてあります。
女王蜂は、普通の働き蜂と卵の時点では同じで、王台に産み落とされた卵だけが女王蜂になります。

王台は複数個あり、王台に産み落とされた卵が女王蜂候補になります。
卵がふ化すると、働き蜂は王台にローヤルゼリーを運び、王台をローヤルゼリーで満たします。
女王蜂候補は、王台の中で、ローヤルゼリーだけを食べて育ち、5日ほどでさなぎになります。

幼虫は、さなぎから一週間ほどすると成虫になりますが、複数の女王蜂候補が成虫になった場合、一匹になるまで殺しあい、最後に残った成虫が女王蜂になります。
まれに、殺し合いをせずに、最初に成虫になった女王蜂が、分家して巣を出ていく場合もあります。

ローヤルゼリーを食べるのは女王蜂だけ

働き蜂の幼虫は、生まれてから3日目までは、ローヤルゼリーよりも質の落ちるワーカーゼリーが与えられ、4日目からは花粉と蜂蜜が与えられます。
それに対して、女王蜂は生まれてから死ぬまで、一生ローヤルゼリーだけが与えられます。

女王蜂と働き蜂の違いはローヤルゼリーが鍵

働き蜂の寿命が、夏は一カ月で、越冬時が4~9カ月なのに比べて、女王蜂は、働き蜂より40倍も寿命が長く、4~5年生きます。
また、体重も働き蜂が100ミリグラム前後に対して、女王蜂は250ミリグラム前後あります。

そして、卵を産むことができるのは女王蜂だけで、女王蜂は、自分の身体とあまり変わらない大きさの卵を、一分間に2~3個のスピードで、毎日1500個から2000個、夏や冬の一時期以外は、一生産み続けます。

このように、女王蜂と働き蜂には、大きさや寿命、働きの点で大きな違いがあります。
しかし、女王蜂は、卵の時点では他の働き蜂と同じ蜂で、ローヤルゼリーを食べて育ったかどうかだけが働き蜂との違いなのです。

まとめ

ミツバチは、女王蜂と働き蜂、オス蜂でひとつの巣を作っていて、一つの巣に女王蜂は一匹しかいません。
女王蜂は、もともとは他の働き蜂と同じ卵で、特別な遺伝子を持っていたりはしません。
同じ卵から生まれた幼虫が、女王蜂と働き蜂になる違いは、与えられた食事がローヤルゼリーか、そうでないかの違いだけです。
ローヤルゼリーだけを食べて育った女王蜂は、身体が大きく、寿命も長く、そして大量の卵を産み続けます。
これらは全てローヤルゼリーの力です。
ローヤルゼリーの力は、元は同じ蜂を、働き蜂と女王蜂という、違う蜂にしてしまうほど強力です。

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